パン作りの失敗する原因とその解決法について-その②
こんにちは。
手ごねパン教室ハピネスの紺谷英里です。
今回も前回に引き続き、せっかくパンを作ったのになぜか失敗してしまった…という原因やその解決法についてまとめてみました。
失敗する原因と解決法-その②
生地が固く焼き上がる、膨らまない
粉の量が多い
粉の量を間違って多く計量していたり、手に生地がひっつくのが気になって粉を足してしまうと、固めに焼き上がってしまいます。
このような場合、こねている段階で生地が固く伸びにくい状態になっていると考えられますので、伸ばしやすい状態になるまで仕込み水を少しずつ足しながら(小小さじ1~)こねていくと良いでしょう。
そうならないためにも、正確に計量をすること。また、はじめのうちは生地がベトベトしますが、こねているうちに次第にまとまってきますので、粉を足す必要はないということを覚えておきましょう。
水分が少ない
また逆に、生地に含まれる水分の量が少ないと生地の伸びが悪くなりますので、硬いパンに仕上がってしまいます。こねている時に、十分に生地が伸びるくらいまでの水分量を入れる必要があります。
発酵不足
充分な発酵がされていないと、硬いパンに焼き上がってしまいます。
発酵不足になっていないかフィンガーテストを行い、生地の状態を確認しましょう。
イーストが働いていない
一度開封したイーストは、その時点で空気に触れ活動をし始めます。常温で保管した場合、既に活動しきってしまっていますので、いくらこねても発酵せず、膨らまないという状態になりかねません。
イーストの活動を最小限にする為にも、一度開封したら密閉容器に入れて冷蔵庫で保管しておきましょう。
こね不足
はじめての方と慣れている方とでは、こね方に差は生じます。生地の状態を理解し、キメ細かくふっくらと弾力があるパンを作れるようになるまでには経験等が必要となりますが、しっかり伸ばしごねをしていくことで、そのような生地の状態に近づいていくことが出来ます。
ただ力任せに伸ばすというよりは、生地の状態を見ながら、全体をまんべんなくちぎれないように伸ばしごねをする。且つ乾燥に注意しながら、それなりの速度でこねるということが大切になります。
また、どこまでこねれば良いのか、生地の見極めもしっかり確認しましょう。
生焼けになる
水分量が多く、焼き温度が低い
水分量が多いと、生地のまとまりが悪くなりがちです。そのような状態で低温で焼成すると、生焼けになってしまいます。粉の量に対して、仕込み水の分量を計る必要があります。
イーストが少ない
イーストが少ないと、半生の状態で焼き上がることがあります。
私の失敗例:ピザを焼いた時に、生地の上半分が生焼きになってしまった経験があります。原因は、小さじでイーストを計るところを間違って小小さじで計っていました(・∀・;
しかも、ピザは生地の上に具材をのせて焼くため、どうしてもその境目の部分は火が通りにくくなってしまいます。そういったことも重なって、生地の上半分は生の状態になってしまいました。
という訳で、正確なイーストの量になっているか、確認しながら計量しましょう。
焼き時間が足りない
焼きが足りないと、生地の表面は白っぽいままです。しっかりと表面と底がきつね色に焼けているか確認しましょう。
*但し、白パンは低温度で焼成しますので例外になります。
生地のキメが粗い
過発酵
発酵し過ぎると生地が伸びきった状態になりますので、弾力がなくキメが粗くなります。
食べた感想としては、食感はパサパサしていて、あまり美味しいとは言い難い感じでした…
おおよその時間を目安に生地の状態を見ながら(生地の大きさが約1.5~2倍になるくらいまで)、発酵しすぎないように注意しながら行いましょう。
まとめ
●生地が固く焼き上がる、膨らまない原因と解決法
①粉の量が多い ⇒ 正確に計量する。こねている段階で粉は足さなくて良い。
②水分が少ない ⇒ 正確に計量する。生地が伸びにくい場合は、仕込み水を少しずつ(小小さじ1~)足してみる。
③発酵不足 ⇒ 十分な発酵をする。フィンガーテストで確認する。
④イーストが働いていない ⇒ 一度開封したイーストは空気に触れると活動し始めるので、活動を最小限にする為に冷蔵庫で保管する。
⑤こね不足 ⇒ 生地の状態を見ながら、しっかり生地全体をまんべんなく伸ばしごねをする。
●生焼けになる原因と解決法
①水分量が多く、焼き温度が低い ⇒ 粉の量に対して、仕込み水の分量を正確に計る。
②イーストが少ない ⇒ 正確に計量する。
③焼き時間が足りない ⇒ 生地の表面と底がきつね色に焼けているか確認する。
●生地のキメが粗い原因と解決法
過発酵 ⇒ おおよその時間を目安に生地の状態を見ながら(生地の大きさが約1.5~2倍になるくらいまで)、発酵しすぎないように注意しながら行う。
最後までご覧頂き、有難うございます。