パン作りのあるある疑問点ーその①
こんにちは。
手ごねパン教室ハピネスの紺谷英里です。
パン作りをしていて、ふと疑問に思うことってありませんか?
この作業をする意味って何だろう? レシピを見ても載っていない・・・
そこで今回は、パン作りをしていて何気に疑問に思うことについてまとめてみました。
これらのことを知ることで、パンを作る理解がより深まっていくと思います。
まずは、その①です。
*パン作りの製法はいろいろあります。ここでは当教室のやり方に沿った内容で掲載しています。インスタントドライイースト使用。
あるある疑問点-その①
なぜ、2つのボウルに分けて計量するの?
当教室では、材料を大ボウルと小ボウルの2つに分けて計量します。粉を半量ずつにして混ぜることで、材料を早くなじませることが出来ます。
材料を置く位置が決まっている
粉の上にイースト、砂糖、塩、油脂、卵等をのせていきますが、それぞれ置く位置が決まっています。
なぜ、はじめに材料を混ぜるの?
まずはじめに、イーストが入っている大ボウルにぬるま湯(仕込み水)を入れて混ぜていくのですが、この時点で完全にイーストを溶かしていきます。イーストを溶かさずに全ての材料を入れて混ぜてしまうと、イーストの発酵やグルテンの成形を妨げることになります。
なぜ、お水を温めるの?
あらかじめ温度調節したものを「仕込み水」と呼んでいます。インスタントドライイーストの場合、最も盛んに活動する温度は約30~40℃程度になりますので、42~43℃に温めたものを準備します。イーストの種類によって温度設定が異なってきますので、それぞれの使い方を確認してから行ってください。低温だと活動しませんし、逆に高温になると死滅してしまいます。
いつまで、こねればいいの?
こちらに関しては、それぞれ生地の配合や状態が異なってくるため、残念ながら「こねる時間は〇〇分です」と言い切る事は難しいんです。ですので、ここではこねの見極め方についてお伝えしていこうと思います。
こねの見極め方
①生地の表面を確認する
生地を丸めた時に、生地の表面がつるんとしていて、なめらかになっているかどうか確認します。もしそうなっていなければ、こね不足と考えられます。
②グルテン膜を確認する
生地の上方を少しずつ縦横に薄く伸ばし、指が透けるくらいの膜が張られているかどうか確認します。あまり早く伸ばさないことがポイントです。生地が切れる場合は、更にこねる必要があります。
③弾力を確認する
生地を丸めて表面をはらせた状態で、指で少し押して適度な弾力があるかどうか確認します。もし押した部分が戻ってこなければ、弾力がまだない状態ですので、更にこねてください。
*生地の配合によっては戻りが鈍い場合があります。
発酵について
なぜ、生地を丸めて一次発酵するの?
発酵が進んでいくにつれパンはどんどん膨らんでいきますが、そのガスをたまりやすくしたり、発酵の状態を見極めやすくするために、丸めて発酵させます。また表面積が小さくなるので乾燥を防ぐことにも繋がります。
一次発酵はどのくらいすればいいの?
生地の配合や状態によって異なりますが、だいたい発酵前の大きさの約1.5~2倍になっているかどうか確認します。それぞれイーストの種類によって発酵速度が違いますので、発酵時間が異なります。また、冬期は周りの温度が低いので、少し長めの時間になる可能性があります。
二次発酵の場合は?
二次発酵の場合は、生地がひとまわり大きくなっていればOKです。生地の状態にもよりますが、だいたい20分程度で膨らみます。
まとめ
①2つのボウルに分けて計量する理由は、材料全体を早くなじませるため。また、それぞれ粉の上に置く材料の位置が決まっている。
②材料を混ぜる理由は、まず大ボウルに入っているイーストを完全に溶かすため。
③こねる時間は、それぞれ生地の配合や状態が異なり、正確な時間を判断するのは難しいため、生地の状態を確認しながら見極める。
④生地を丸めて発酵する理由は 1.ガスをたまりやすくするため。2.発酵の状態を見極めやすくするため。3.表面積を少なくし乾燥を防ぐため。
⑤一次発酵の場合、発酵前の大きさの約1.5~2倍。二次発酵は、ひとまわり大きくなっていれば良い。但し、イーストの種類や生地の温度、室温によって発酵速度や時間が異なってくるので、レシピの時間を目安に、その時の生地の状態を見極めて発酵状態を判断する必要がある。
最後までご覧頂き、有難うございます。